ささやかだけれど、面白いこと

面白いと思ったものの感想と考察と妄想とエモを置いときます

【映画感想】シャイニング

※軽率にネタバレしています。そして映画詳しくない感が激しいです。あと文章が馴れ馴れしいです。ご注意ください。

 

 

 

 

あまりにも有名で人気でみんな知ってる映画それがシャイニング。キューブリックのあれです。

 

賢い方々がめっちゃ面白い考察や感想をたくさんあげてらっしゃるのでバカな自分にできるのは、バカなりの語彙力で感想を綴ること・・・!

どうか「あ、この人バカなんだな・・・」くらいの哀れみの眼差しで見ながらお読みください。

 

いやー見たよー

あの有名なやつ!おじさんが壁の穴から顔だして不気味な雰囲気してるやつ!

いやーまず印象はストーリーどうこうより、あれだよね!画面がね、しゃれおつ!

とにかくね、常にしゃれおつ!

てか映画の間ずっと、その時映ってる人物がさ、画面の真ん中に居るように撮ってるよね?始まりかわ終わりまでずーっとそう。あれ大変じゃない?え?知らないけど。

 

昔大学で、講義中毎回一本映画を見てそれを解説してもらうってすごく面白い講義をうけてたんだけど、「東京物語」とか「秋刀魚の味」で有名な小津安二郎って監督さんの白黒映画見せられてね、先生が「この監督さんの画面作りのこだわりはスゲー。毎回登場人物が真ん中でさらに額縁で縁取るかのように小物や家具なんかを配置したりして、いつも画面が美しいんだよねー」的なこといっててね、へー映画とる人はそんな細かいとこにまでこだわる人もいるんだ絶対大変じゃん面白って思った記憶があるんだけどね、それ思いだした。キューブリックさんもこだわりやさんなんだなーって感心したよね(映画好きなら100人中100人が知ってそうなことを今さら知って感心する)

 

画面のおしゃれさはカメラの配置とかだけじゃなくて、インテリアとか登場人物のファッションとかもそうで、出てくるホテルの絨毯の幾何学模様の60年代っぽいモダンな柄、男の子の着ているセーター、有名な幽霊(?)の双子の女の子のアンティークな感じのワンピース、お母さんの服装とかもおしゃれでかわいい。日本のホラーなら登場人物はストーリーに没頭してもらうためなのか大抵没個性だしダサいんだけどそうじゃない。てか男の子のセーター見たときは「何~?その柄~?下手くそなスペースシャトル?かわいいんやけど」って思ってストーリーを追うのが一瞬止まったもんね。

絶対見てる人がそこ気になるはずだと思うのでわざとなんだと思うけど、セーター気になったわぁ・・・てかあの柄のセーター、漫画とか、他の映画でもみたことあるけどあれはシャイニングのオマージュってことだったのね・・・知らんかった

 

あと映画の間ずーーーーっと不穏な音楽が流れてるんだわ。今そんな不穏な所じゃないじゃんなんで?って思うようなとこでもずーーーっと不穏な不協和音みたいな音がしててみてる最中ずーっと不安になる。

不安にはなるけど、正直ホラーって感じはしない。そんな怖くないし。

 

正直、絵作りにこだわりすぎて、怖がらせる気があんまないと思う。面白いけど、怖くないというか。

 

おしゃれ映画感があって、これはストーリーをじっくりみる映画じゃないんだろうな、と思いました。原作者のスティーブンキングが怒る気持ちがちょっとわかるような。

 

あれ、最終的に巨匠キューブリックディスるみたいになってしまいましたがこの映画を好き嫌いでいったら・・・

好きな方です。(好きなんかい)

血が苦手なのでもう一度みるのは躊躇しますが・・・

あの男の子はかわいかったな・・・

あのお母さん、目がギョロっとしてて、動きもなんか不思議だし、見てると不安になるのでちょっと苦手だけど

 

画面はおしゃれでした!

ホラー系のカフェで流してたら良いと思います!

 

クソ浅い感想でお粗末さまでやんした。

 

 

まどマギを今さら見た人の考察

全部通して見ました。
映画、反逆の物語?も見ました。

・・・良すぎた。めっっっっっちゃ泣けた。この世界の片隅にと同じくらい泣けた(【この世界の片隅に】は、映画館を出た瞬間涙が止まらなくて人のいるところには行けないレベルだったので二駅歩きました。号泣しながら歩く私は道行くひとにコイツどんな辛いフラれかたをしたんだって感じの目で見られてましたね。そのレベルで泣きました)

あらすじWikipediaとかで読んで何となくは知ってたのにこんなに泣けるなんてまどマギすげぇ。ぞわぞわするほど泣いた。

9話ほむらちゃんの「たった一人の私の友達、あなたのためなら私は・・・」ってとこらへんでもう目からすごい勢いで何かぎ吹き出してました。
ほむらちゃーん!!!ほむらちゃん・・・・・!!ほむらちゃん!!!!
もうなにも言えない!名前を呼ぶことしかできない!
ほむらちゃん、私は一生お前の味方だかんな!!!

改編した世界でキュウベエと仲良くしてるのは本当に、ほむらちゃんは賢い子なんだなぁと思うよ。感情がない生き物に感情で向かっても無意味だもんね。協力し合うのが合理的だとちゃんと分かってんだよな。偉いよ。でもまどかがいない世界は辛かろうね・・・可哀想すぎ。

もう自分はこの先ほむらちゃんを馬鹿にするやつとは常に戦う構えですので。

あと、街にワルプルギスがやって来て災害警報出てる中で出ていこうとするまどかを止めようとするお母さんとのやり取りが最高だった。
まどかは「お母さん私を信じてくれる?」って言っててね、ここのお母さんの気持ちが痛いほど分かったんですよね。私娘いないんですけどね。
おかん的には、そんなん信じてるに決まってるじゃんか!!!大事な娘の言うことですよ!!!!
でも!!!
そう言うことじゃないんだわ!!
信じてるけどね!!大切な人を失いたくはないんだよ!!!
それとこれとは話が別じゃん!
でも!娘の決断を信じてるから行かせるんだよ!!!
娘が選んだものが、自分の気持ちを裏切るものだとしても、
それでも信じるんだよ・・・娘を・・・
娘の信じるものを信じたいんだよ!!
娘を信頼してるからこそ!!!!!

泣ける・・・お母さんの気持ちもまどかの気持ちも両方分かる気がして泣ける・・・
たぶんまどかはお母さんがそこまで考えてることに気づいてるだろうけど考えないようにしてると思います。
そこ考えたら行けないものね。

まどマギって、あのシーンがめちゃくちゃ大切だと思うんだけど、誰もあんまり話題にしないのは、何故なの・・・!?

魔法少女というか、こういう世界系における保護者の対応や気持ちって全然表現されないかめっちゃ軽かったり、親じゃない人間が想像できる範囲のステレオタイプなものだったりする(エヴァの場合ゲンドウの糞野郎は保護者とすら呼べないからまた全然違う)と思うけどまどマギはちゃんとそれをやってくれましたね!
ただパパの影が薄すぎるのはあれか?ジェンダーバイアスを排除したくてそうなったのか?まどマギを女ばかりにすることで現状の社会のジェンダーバイアスを少しでもならしたいと言う志があった・・・!?としたらすごい。

ここから混乱しています↓
10話のまどかはまじで神になってしまったけど、魔女になると同時にその自分を自分が消すってそんなことできるん?もとから分裂しとるん??

宇宙の法則書き換えるほどの力なんだからできるのか?
それがすべて行われて消滅すると・・・??
キュウベエたちインキュベーターは地球外生命体なんだから、生命体と言うからにはいつか必ず滅びるじゃん?で、滅びた場合に魔法少女は生まれなくなって、まどかの役割は不要になるのでは??・・・あ、もし永遠にインキュベーター側が繁栄するとしたら、まどかが自分以外の魔女を全て消し終わる瞬間は永遠に来ないか。魔女になった時点で他の全ての魔女を消し去り終わってるってことだから、やっぱりインキュベーターは滅亡するときが来るってことだよな?

でも宇宙のすべての時間を見て、すべての時間軸も見たっつってるから、消えるって表現はおかしい。
だって未来にも過去にもいるんだから。
いや、でも、インキュベーターが滅亡した先の宇宙(それがそのときまだ宇宙で有りうるのかは謎だけど)では完全に存在しないものになるわけで・・・
でも、未来の魔法少女も消すという使命があるから、未来に魔法少女が生まれないという確約がない点で、まどかは完全に消滅することができないのか・・・な・・・?うん・・・??
宇宙の滅亡まで消えることができない?それとも宇宙が新しく生まれるなら未来永劫消えることができない??
だから概念になったってこと・・・??
概念というか、新しい物理法則になったと言えるような・・・?

この考えどうなんでしょう?
教えて賢い人ーーーーー!!!!!!


しかし人が概念になれるなんて考えた人、人類を超越したアイディアマンなのでは?????

天才ですわ・・・
とりあえず今は絵がかけないのに、魔法少女たちがそれぞれ全員超絶幸せになる同人誌つくる妄想でもして、自分の心を癒したいと思います・・・

何かと辛かったです。まどマギ
いや、最高でした。
これを世間のみんなが好きなのか・・・
みなさんセンス良いなおい。(何様)

フルーツバスケット2巻感想

【※あらすじはあまり説明しませんが唐突に重大なネタバレをしますのでご注意ください】

 

 

 

 

1巻ラストでは透君が由希、夾、時雨の家から出ていく・・・のかと思いきや由希と夾の二人が迎えに来て結局戻ってくるというところで終わりました。

1巻では、十二支スタンプラリーのうち、子(由希)、戌(時雨)、亥(神楽)の3人に会っています。残り9人でしたが、2巻では卯(紅葉)と辰(はとり)の二人に会いました。残りは7人ですね!

 

2巻のあらすじをめちゃくちゃ大まかにいうと

 

・透くんの親友うおちゃんとはなちゃんの草摩家お泊まり

・透くんたちの学校の文化祭

・はとりの可哀想すぎる過去話

・夾と由希が草摩本家での宴会サボって透くんと三人で年越し

 

・・・って感じです。

透くんと由希と夾の三人が仲良くて可愛すぎる。

この3人の掛け合いは一生見ていられますわ・・・

 

では2巻の号泣ポイントです↓

由希くんが先輩たちにお願いされて断りきれず女装してみんなに「可愛い」と言われまくって「男が可愛いって言われても嬉しくない・・・」と嘆きますが、それを聞いた透くんは「でも私は、お母さんに可愛いって言ってもらえることが嬉しかったです。大好きだぞーって言ってもらえてることだから」そう伝えるのです。由希くんはその言葉で気を取り直すのです・・・。自分の価値観を押し付けず、でも自分の感じたことをちゃんと伝えることができる、そんな透くんが素晴らしく尊い。で、こう言った後に、心のなかで透くんは「お母さんお母さん、もう二度と言ってはもらえないけれど」と呟くんです・・・いやまじでほんとやめて泣かせないで・・・

お母さん亡くしてまだ数ヶ月だもの、全然悲しみは癒えてないよね、透くんまじでけっこう辛いはずなのにどうして他人にこんなに優しくできるのかしら・・・。

透くんの良い子さ神がかってません?こんな素晴らしい人間を生み出してしまう作者の方はもしかして聖人なのでは???

ほんと透くん健気・・・

最近は透くんがアニメで出てくるだけで目頭が熱くなりますし、漫画は読むたびに目が溶けるんじゃないかな位に泣けて泣けて大変なので、できるだけ悲しいエピソードは読まないようにしております。話がよすぎてすぐ号泣しちゃうからさ・・・でも残念ながら登場人物の過去エピソードってほとんどすべて悲しくて辛くて今すぐ助けにいきたくなる話ばかりで辛いんですよね。いや最高なんですけどね。キャラクターが本当に存在するんじゃないかって錯覚起こすくらい感情移入してしまいます。

フルーツバスケットは人生。

 

この巻で私の好きなセリフは、名言というかテンポが良いなと気に入ったのが夾が由希に言うセリフで

「いいぜ畜生上等だ・・・格闘でもっててめえに勝つ。それが今の俺の目標なんだー!!」

 

この「いいぜ畜生上等だ」って言いたくなりませんか?(笑)

自分だけかな・・・

たしかはじめて読んだときからこのフレーズ好きだったなので、兄と喧嘩するとき真似して言ってたかも・・・ヤバ・・・と懐かしいながらも恥ずかしくなりました。

 

この巻ははとりの過去の話が結構重いので、他のエピソードはそんなにシリアス展開はありません。

はとり以外はけっこうコミカルな話が多い巻だと思います。

 

【フルバ考察①】裏の主人公・由希くん

※ラストのネタバレしまくっています。フルーツバスケットを最終回までお読みになった方、ネタバレOK!な方のみご覧ください。

 

 

 

 

 

フルーツバスケットは、はちゃめちゃにエモく泣かせてくる漫画ですが、その泣かせるストーリーや表現する感情が「ありきたり」なものではないと私は思っています。

いじめの問題や生きる意味についての話など、漫画で描かれやすいテーマもあれば、今でこそよく語られるようになった毒親や虐待についての話が当時からすでにリアルに語られていたり、人と人は分かり合えないのだという諦めが描かれたり、割りきれない感情、言葉にするには難しく一般的とは言えない想い、ちょっと共感し辛い特殊な立場の人間の感情までもが語られます。

自分は最近久しぶりに読んで、はじめは「こんなん子供にはわからんだろ」「いや辛すぎるやろ」「哲学・・・!」みたいな突っ込みを入れまくっていたのですが、いつの間にか感情移入させられてほとんど毎巻号泣していました。

深い。フルーツバスケットは深い。

大人こそ読むべき漫画です。

まだ読んだことの無い方は完全版で全巻揃えて100回くらいは読むことをおすすめします。

 

 

前置きが長くなりましたが、考察第一回目は

「由希くんは裏の主人公だったのではないか」説を。

 

作者の高屋奈月先生がツイッターか何かで「透くんと由希くんのラストシーンがこの物語のゴールでした」的なことを仰っていて(無責任なうろ覚え)驚きました。

透くんと夾のラブラブカップルのハッピーエンドがゴールなんじゃないの??と思ってしまったのです。

いやそもそも物語とは一人の主人公がいて、主人公の人生がその物語の主軸というか主役というか、メインだと思い込んでいたので、考えもしなかった新しい視点に驚いたというか。

物語の最初に出てくる人物が大抵は主人公ですよね。

ハンターハンター第一話しかり、ワンピース第一話しかり、漫画では第一話はどうしても読者へ向けた主人公の紹介話になるので、過去の回想場面以外は、基本的にはじめに登場するのが主人公と相場が決まっています。

フルーツバスケット第一話でも、1ページ目から自己紹介しながら登場するのが透くんです。だから透くんがこの漫画の主人公という認識は間違いないと思うのですが、もう一人、裏の主人公がいるとしたら・・・由希君なのではないでしょうか。

作者の方が二人の関係の至るところがこの作品の胆だと仰るわけですから、

作者の描きたいもの=物語の一番大事な部分

と言う捉え方で行くとそうなのではないかな・・・と。

作者がゴールと定めた由希くんと透くんの関係性の帰結について、二人の関係は複雑かつ他に類を見ないもので(少なくとも自分の見知った物語のなかでは)少数派の関係性だと思うのです。自分は子供の頃読んだときはほとんど理解ができないくらいでしたし。

 

軽率にネタバレすると、由希くんは透くんのおでこにちゅーしたり、ロリータ服を着た透くんをかわいいと誉めたりするので「え?好きだな?絶対透くんのこと好きだな?」と読者は思ってたわけですが、

由希君の透くんへの「好意」はなんと恋というより、子供が保護者を慕う気持ちだったというではないですか・・・!

自分のことを愛してくれるお母さんがいたらこんな感じだったのだろう的な。君は僕の理想のお母さんですという気持ちって・・・!?由希くんが同い年の女の子に求めるものが母親って・・・!その流れは始めてみた!!!!

 

いや少年漫画で男性作家の作品だとあからさまではないにしろ似たような表現は出てくると思うんですよね。

男にとって、理想の恋人が同時に自身を慈しみ包み込んでくれる聖母でもあるって表現は結構ある気がします。母親へ向けるような憧れや敬慕を恋人に向ける、といった表現が男性向け漫画には多いような気がします。自分の主観なのでただの印象で語ってしまいますが・・・

北斗の拳とか、ジョジョとか、NARUTOのサクラちゃんとか、からくりサーカスのしろがねとか??

・・・しかし、今あげたものは男の求めるものが

恋人=母親のような慈愛で男を包み込む女性

という感じでした。

 

しかし由希くんの求めるものは一味違うのです。彼は透くんには恋人を一切求めません。同い年の彼女に、ただ「お母さん」のような存在であることを求めているんです。これは画期的だと思います。しかも最終的に由希くんは透くん本人にそれを告げるんです。「君は僕の母さんみたいな人だった」と。そして「育ててくれてありがとう」的な(そうは言わないけど)別れを口にするんですよ。完全にあれです。花嫁が結婚式で読むやつ。「親への感謝の手紙」ですよ。「長い間育ててくれてありがとうお母さん、わたし幸せになります!」ってやつですよ。いや由希くんは透くんに育てられたわけじゃないけどさ。実質三年くらいしか一緒に住んでないんですけど。

これ漫画で読んだときは十代だったのでほんとにびっくりしました。

「え、透くんのことを、恋愛的に好きなんじゃなかったの!?おかんってどゆこと?え?今まで見たことないパターンや!!!」

って、人生経験が浅いお子様な私は頭を抱えたものです・・・今ならわかる。由希くんの気持ちもわかるし、そしてその関係の尊さもわかる。

 

由希くんは親にはネグレクトされ、はじめて存在を肯定してくれた人には言葉で虐待され、実の兄には助けを求めようとするもシカトされ、小さい頃はもう本当に全く救いのない日々を過ごしています。でも持ち前の美貌と頭脳と運動神経などを駆使して努力して、普通の人に憧れられるようなキャラクターに成長します。それなのに、コンプレックスや引け目で他者とはどうしても一歩引いた関係しか作れない。自分が魅力的な人間だと評価されても半信半疑で受け入れられない。

 

人に優しくされることはもちろん幸せなことですが、自分が誰かに優しくした時、その相手に優しさをちゃんと受け取ってもらえることも同じくらい幸せな経験だと思います。だから、互いに優しくし合える関係が一番人を幸せにするのではないでしょうか。そしてそれは家族の役割の一つだと思うのです。そして由希くんはきっと、小さい頃からそれを与えられず、ずっと探し求めていたと思うんです。で、それをくれたはじめての人が透くんだったと・・・

夾君も由希君と似た者同士ではあるのですが、夾君にはお互いに大切に思っている師匠という素晴らしい保護者がいました。由希君にはずっとそれが居なかったんです。その悲しみや寂しさは耐えがたいものだと思います。

母という存在に憧れていた少年が、同級生の女の子にそれを見いだし、あまつさえ本人にストレートに告げてしまうという中々衝撃的な話なのですが、その特殊な告白を受け入れてしまえる懐の深さを持つ主人公「本田透

だからこそ、由希くんは告げることでその気持ちを受け入れてもらえて、さらに解放されたのでしょう。

 

だからフルーツバスケットは、幼い頃から虐待されて虐げられていた人が、他者を思うことのできる人格に自力で成長し、そして互いに優しくし合う関係を求めていた願いが叶って、さらに人間として大事なものを手に入れる物語でもあったのかなと思いました。

 

読んですぐには理解できませんでしたが、由希君の辛さが想像できるようになった今なら

「良かったねぇ・・・!恋愛とはまた違う、無償の愛を与え合える存在を見つけたんだね・・・!幸せにおなり・・・!ウッ」

と尊さに涙を流して倒れ込む程度の理解はできるようになりました。

そんな価値観は恋愛至上主義な少女漫画ばかり読んでいた私にはなかった、新しいものでした。

「こういうのもあるのか・・・」と新しい価値観を教えてもらえて、新しい尊さに触れられて、感動し、なんというか・・・ありがたかったです。(語彙力)

 

高屋奈月先生は神。

フルーツバスケット1巻感想

【※あらすじはあまり説明しませんが、唐突に重大なネタバレをしますのでご注意ください】




フルーツバスケットのあらすじをおおまかに、ちゃんと読んだ人に叱られそうなくらい適当に説明すると、

母子家庭で母を亡くした高校一年生の女の子、【本田透】がなんやかんやで同級生のイケメンの家で同居することになったけど、その家の人たちは異性と抱擁すると何故か十二支にちなんだ動物に変身してしまう一族で、透くんはその一族の人々と仲良くなったり心を通わせたり、傷ついた人を前世は仏陀かキリストかな?レベルの神対応で癒しては(人として)惚れさせていくというハートフルな物語です。十二支の動物に対応しているため12人動物に変身しちゃう人が出てくるので、全員と会うのでだんだん仲間を増やしていく感じもあり、そこもおもしろいポイントなのだと思います。

自分がはじめて読んだのは中学生くらいの時で、その頃は恋愛への憧れがあったので、この漫画を主にラブストーリーだと思って読んでました。

でも、大人になってから読み返すと登場人物のほとんど全員が不憫な生い立ちなことに気付いて、

号泣必至の現代ヒューマンストーリー 
~ファンタジーを添えて~

って感じのイメージに変わりました。
めっちゃ泣けますが、結構ギャグが多くて笑えるので読んでいても辛いばかりではありません。
そして主要登場人物は十代の若者で、ほとんどみんな良い子ばかりなのですごく癒されます。そんな良い子達がいろいろと悲しい目に遭うのでたまに胸が痛いのですが・・・
ただ辛いだけではなく、最終的にはその子達全員に救いがある優しいストーリーなのと、主人公の透くんがまじで神レベルの人格者で読んでいて救われる時があるので、世間に揉まれて疲れた大人にこそおすすめです。

1巻の私の号泣ポイントを羅列しますと

①透くんは15歳くらいの女の子で、たった一人の家族でとっても仲良しだったお母さんを突然の自動車事故で亡くしてから数ヶ月、健気に自分の生活費や学費をバイトで稼いで暮らしているんだけど、もうここから読者を泣かせようとしてくる。無理。心が痛い。15歳なんてまだほんの子供よ・・・!!!子供が苦労するのは可哀想すぎて見てられない・・・!
しかもこの亡くなったお母さんは後のエピソードで人柄が語られていくのですが、とても素敵な良い人なんですわ・・・こんな人に育てられたから透くんの精神は神レベルの尊さなんだね、と納得できるくらい尊い人。(結婚前はバイオレンスな喧嘩するタイプの80年代ヤンキーだけど)

②透くんはある事情で一時期家がなくテント暮らしをしていたのですが、ヤンキーと超能力者の親友がいるけど迷惑をかけたくなくて相談もしていないんですよ。透くんは自分のことよりも人に気を使ってしまう、相手のことばかり考えてしまう優しい子なんです。まぁ普通に考えて、どんな大親友でも家に何ヵ月か分からないけどとりあえず住まわせてくれ、なんてちょっと言えないよね。常識のある良い子やで・・・テントで一人暮らしするのはちょっとヤバイけど。ハングリー精神がありすぎる。子供が苦労するのは辛いのよ・・・今の自分が引き取って養ってめっちゃ幸せにしてあげたい。

あと、フルーツバスケットは名言のオンパレードですので、一巻から名言を一つあげてみます。

「欲望は誰でも生まれながらに持ってるから理解しやすいけど、やさしさは個人個人の手造りみたいなモンだから、誤解されたりギゼンだと思われやすいんだよな。・・・疑うなんて誰にでもできる簡単なことだし、透は信じてあげられる子になりな。それはきっと、誰かの力になる」

これは透君のお母さん、今日子さんのお言葉です。透くんが他人の善意を疑わず、他人に対して何事も悪い方にとらないのは、このお母さんの教えが頭の片隅にあるからなんでしょうね・・・良いこと言うーーー!!!

以上、一巻を読んだ人にしかわからないであろう感想でした。

【ネタバレ】名探偵コナン 紺青の拳

名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)
観賞して参りました。

以下ネタバレ前回で思い出した感想をただ箇条書きで叫びます。


園子前髪あり髪型かわいかったし、
真さんの絆創膏の裏は園子とのプリクラっていうとても素敵な変態エピソードも大変素晴らしかったです!

キッド様のコナン君への愛と信頼と執着すごい・・・!!てかトランクの中身ってエックス線でもよく分からない場合は開けられちゃうんじゃないっけ??
それは大丈夫だったのかな!?

愛らしいアーサー平井爆誕・・・!

アーサーくんが何度もキッド様に抱っこされるのは大変愛らしかったです!

蘭ちゃんのトドメが拳っていうパワープレイ最高だし、いつもより本気で力入ってる気がした空手アクションは素晴らしかったですし、小五郎さんは柔道ですかね??みんなアクションすごかったです!

あと、真さんの、彼女をおんぶして戦うという超絶変態プレイ!!
なにあの人??人類じゃなくない??
めちゃかっこいいんだけどなんなのかな!?

マリーナベイサンズが出てきたとき、これが○○て○○○○たら面白いな(笑)
と思ってたらまじでなるっていう期待を裏切らない脚本・・・!

その後「何かにつかまれ!!!」
の一声だけで全員無傷というアベンジャーズ並みの超人加減

とにかく面白くて最高でした。ずーっとニヤニヤしっぱなしでした・・・

劇場の席が一杯で
蘭ちゃん「私たち付き合ってるんだし」
キッド様「そうなの!?」のシーンでお客さんたちの笑い声がしたりして、大変楽しい映画観賞体験でした!!!

コナン映画最高じゃないですか!!!

自分の今後の推しカプは真×園子で決まりです!!!!

最後になりましたが・・・
シンガポール懐深すぎない?
出てきたの、あれ全部実在の場所だよね??

マーライオンは血を吐くし、
マリーナベイサンズは爆発されたり船部分が取れたり (笑)
未来の植物みたいなスーパーツリーグローブ?も爆発されまくるのに・・・

OKなんだね!!!?
不謹慎!って怒らないんだね!!?
結構法律とか厳しい国だと思ってたけど実在の場所がとんでもないことになっても許してくれるなんて、懐は深いんですね・・・!
シンガポール行きたくなった!!!
まんまとシンガポールに踊らされている(笑)

とても面白かったです!!!

2019.フルーツバスケットが再アニメ化!!

フルーツバスケットはギネスに「世界一売れた少女マンガ」として認定されるほどの人気を誇ったことで有名で、2006年に連載が終了した超絶素晴らしい漫画ですが、連載終了から10年以上経った今年、まさかの2度目のアニメ化で復活・・・!!!神よ感謝します。
そして私の住む地域ではついに昨日第1話がテレビで放送されました。
中学生の頃に夢中で読んだ最高の漫画をまたアニメで見られるなんて幸せの極み。Twitterフルーツバスケットの話をみんながしているのが嬉しすぎて第1話の知らない人々の感想を4時間くらいずーっと読み漁ってしまった。しかもTwitterには漫画の作者である高屋奈月大先生様ご本人もいらっしゃるので、こんな名もない凡人の私なんかが先生様の日常のツイートを覗けるのよね・・・まじでSNSってすげぇや・・・ありがとうビルゲイツ。ありがとうワールドワイドウェブ。ありがとうスマホ
高屋奈月先生様は、最近までフルーツバスケット・アナザーという、フルーツバスケットが終わった後の続きを描いていらして、それだけでもありがたいのに、再アニメ化までしていただけるなんて・・・私は・・・もう・・・どこにお金を送れば良いんですかね??どこに小切手送れば先生様やアニメのスタッフの方々の手元に届くんですかね??(お金でしか愛や感謝を表せないと思っている悲しい人間)
第1話は結構原作に忠実に作ってあるし、画面はめちゃくちゃ綺麗だし、原作最終巻に出てきた猫ちゃんのシーンが一話の冒頭に出てくるから、これは原作の最終話までのストーリーをしっかりやってくれちゃうってことだよね!?って全力で期待しています!
この懐かしさやばない・・・?
私毎話泣かされるんじゃない・・・?
てかオープニングで透くんが出てきただけでちょっと泣いちゃったよ。今日子さんが回想で出てくるしさー、高校生の女の子が母親が亡くなってしまって大して仲良くない祖父の家に預けられてすぐ家が無くなって(建物の改築とはいえ)テント暮らし始めるって!!!人生があまりにハードモードなんだけど~!!
こんな過酷な状況にいたなんてさ・・・中学の時はあまり深刻に考えてなかったけど、今はしっかり大人だから保護者的な目線で泣いちゃう。やだ、さすがフルバ・・・中学の時とは別の角度からも泣かされちゃうよ・・・!!
透くんは世界一心優しくて素直で人間として徳がありすぎる主人公で好きになるしかないんだよな・・・仏陀かガンディーの生まれ代わりなんじゃないかな・・・レベルで。
少し古い価値観もあるんですよね。「男だからどうのこうの」とか・・・でもそれを含めて、今のお若い人たちにも読んでほしいな~と思います。